「アップアップガールズ(仮)」 (撮影/原田和典)
「アップアップガールズ(仮)」 (撮影/原田和典)
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「アップアップガールズ(仮)」 (撮影/原田和典)
「アップアップガールズ(仮)」 (撮影/原田和典)
「アップアップガールズ(仮)」 (撮影/原田和典)
「アップアップガールズ(仮)」 (撮影/原田和典)
赤い文字の書かれた幕: リーダー(仮)、仙石みなみのメッセージ (撮影/原田和典)
赤い文字の書かれた幕: リーダー(仮)、仙石みなみのメッセージ (撮影/原田和典)
シングル盤のジャケット:7月24日発売の両A面シングル「サマービーム!/アップアップタイフーン」
シングル盤のジャケット:7月24日発売の両A面シングル「サマービーム!/アップアップタイフーン」

 ニューヨークに行ってきた。ジャズも聴いた。ラテンも聴いた。ヒップホップもファンクもハード・ロックも聴いた。だが「ここにアプガはいない」という事実が、ふと自分を苦しめる。

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 アプガの替わりは、どこにもいない。壮大な摩天楼も、セントラル・パークに広がる青空も、エンパイア・ステート・ビルから見下ろす風景も、アプガの前には、かすむ。
 向こうと日本には約13時間の時差がある。俺がニューヨークにいる間に、極東ではアプガがソウルフルに歌い踊っている……そう思うと心にペキペキとヒビが入っていく。ドラえもんは、いつになったら「どこでもドア」を持ってくるのか。
 そんな6月が通り過ぎて、クソ暑い7月がやってきた。“アプガ月間”に終わりはない。

 サクッといこう。7月5日には新宿タワーレコード7Fでフォトブック「RUN! アプガ RUN! (仮)」の発売記念イベントがあった。本を買うと整理券がもらえて、そのイベントに参加できるのだ。ぼくの整理券はクソ番だったが、それほど悪くない場所で見ることはできた。旅館の座敷で枕投げをしている写真を見ながら、佐保明梨が「今度は、もっと表現力を磨きたい」と言っていたところに、しびれた。枕投げにも表現力を求めるのがアプガなのだ。

 7月7日には新木場STUDIO COASTとその周辺で行なわれた「アイドル横丁夏まつり!!2013」を見た。アプガはメイン会場でトリをとった。そしてCheeky Paradeと持ち歌交換をした。

 チキパといえば

あぁー よっしゃいくぞー
ライオン、トラ、チーター、ラタラタ、ラトラーター
サイ、ゴリラ、ゾウ、サゴーゾ、サゴーゾー
ライオン、トラ、チーター、ラタラタ、ラトラーター
サイ、ゴリラ、ゾウ、サゴーゾ、サゴーゾー
栄養、栄養、栄養、栄養、カプサイシンて知ってるー?

 こと“チキパMIX”でアイドルMIX界に金字塔を打ち立てたが、このMIXは、アプガがチキパ曲をカヴァーするときにもそのまま使われた。セッションの模様はユーチューブであがっているはずなので、ぜひともご覧いただきたい。

 7月13日は渋谷で、アプガのリーダー(仮)こと仙石みなみ、そして佐藤綾乃がダブル主演の映画「讐 ~ADA~」の公開イベントが催されたのだが、ぼくはチケットがとれなかった。しかし15日、TFMホールで行なわれた同イベントのチケはとれたので、そちらに行った。しかしこれが当たりだった。その日の事前告知には仙石と佐藤が出演するとしか書いていなかったのに、当日はアプガ全員がサプライズ登場し、しかも爆笑ものの座談会(といっていいと思う)とライヴもしてくれたのだ。すっかり得した気分、うれしくてどうしようもなかった。メモを取っていないので記憶に頼るけれど新井愛瞳が「撮影中に用意されていた味噌汁がおいしく、何度もツマミ食いをしたのがバレて恥ずかしかった」(確か)と言っていたところに、しびれた。映画の収録であろうと食への探求を怠らないのがアプガなのだ。新井は18日に下北FMで行なわれた公開放送「DJ Tomoaki's Radio Show!」にもアシスタントMCとして登場した。大抜擢だと思う。さすが「アプガのダークホース」、「アプガのキリン児」。この日、スタジオにいたファンは誇っていい。メインMCの大蔵ともあきの場の盛り上げ方、話題の幅広さ、会話運びのうまさにも「プロの技」を感じた。

 そして23日から26日にかけては新曲「サマービーム! / アップアップタイフーン」のリリースイベントだ。この前に、アプガは仙台や大阪でも対バンライヴをしているが、ぼくは8月に行なわれる全国行脚ツアーのために貯蓄しているので、今回は泣く泣く遠征をあきらめた。

 23日のイベントについては「アップアップガールズ(仮)/ニューシングルを自ら店頭販売!」(http://www.stereosound.co.jp/column/idollove/article/2013/07/24/23237.html)という記事にまとめたのでそちらをご覧いただきたい。とにかく渋谷の雑踏、あの暑い中で段ボールを持って移動してもゴキゲンな表情を絶やさないのは本当に感動ものである。ありえるかもしれない誤解に対していうと「アイドルだからいつも笑顔でいないといけないと大人からいわれたので必死に笑顔を練習しました」的なところは、まったくない。作り笑顔とそうでないものの違いぐらい、誰だって見破れるはず。アプガは本当に心の底からの笑顔なのだ。だから見ていて本当に胸がすくような思いになる。

 ちなみに当日夜、マルイシティでは上記2曲のほか「Nest Stage」、「リスペクトーキョー」、「夕立ち!スルー・ザ・レインボー」も披露した。佐藤の「靴が壊れても、雨が降ろうと、何が来ようと、私は負けない」、佐保の「人間の限界を超えたい」、仙石の「槍でも弓でも持ってこい、全部斬る!」というMCにも、しびれた。この日は豪雨だったが、それをファイトで跳ね返しながら燃え上がるのがアプガなのだ。

 24日は台場MEGA WEBにあらわれた。ここはトヨタのショールームでもあるのだが、アプガのスピード感と馬力は、展示されているすべての車を上回っていたはずだ、とぼくは確信する。新シングルからの2曲のほかに「メチャキュンサマー ( ´ ▽ ` )ノ」、「バレバレI LOVE YOU」、関根梓・大フィーチャーの「ナチュラルボーン・アイドル」も聴かせた。ぼくがこの日、知り合ったフランス人のファンは日本のアイドル・ポップスが大好きで(アイドルを見るため、ここ数年、夏に来日している)、古川小夏に魅了されていると熱弁した。

 25日は新宿タワーレコード7Fのイベント・スペースでライヴが行なわれた。曲目は新シングル2曲+「なめんな! アシガールズ」、「Rainbow」、「ストレラ!~Straight Up~」。足軽は仙石、虹は古川、ストレラは森ティのフェイヴァリット・ナンバーとしてファンにはおなじみだ。相変らず時間の経過を忘れさせる素晴らしさ。催眠術にかけられたような気分だ。佐藤と古川が妙にイチャイチャしていたのも客席の微笑を誘った。「アップアップタイフーン」冒頭、佐保明梨が往年の都はるみばりにウナるパートがあるのだが、そこに「あーらよっと」だったか「すっとこどっこい」だったか忘れたけれど、そういうファンの合いの手がこの日から入り始めたのも特筆すべき事項だ。

 26日はアリオ亀有イベントスペースに登場した。日比谷野外音楽堂を思いっきり縮小したようなステージだ(イスはない)。演目は2曲+「イチバンガールズ!」、「UPPER ROCK」、「アッパーカット!」。関根梓はMCで「亀有といえば両さん。私は自転車に乗れないので、早く乗れるようになって両さんみたいにかっこよく走りたい」というようなことを言っていた。「タイフーン」の演歌パートにおける観客の合いの手、そして1拍に入る手拍子は今後、定番になるのだろうか。

 ここまでお読みになった方は、おわかりだろう。四日間のリリースイベントの中で、メインとなる「サマービーム! / アップアップタイフーン」以外は、すべて違う楽曲で構成されている。イベントそのものは無銭だから、つまり、その気になればタダでアプガの新旧レパートリーを延べ20曲楽しめた、という計算になる。だが渾身のパフォーマンスに接して、「四日間ともタダで通す」行為を貫ける輩はいないだろう。かならずCDか何かを買って帰らずにはいられなくなるはずだ。CDを買うと、アプガと握手ができる。といっても、スタッフの、いわゆる「剥がし」があるので、メンバーとはひとこと会話ができればラッキー、というぐらいに思う程度にしておいたほうがいいのかもしれないが(それでも亀有は比較的ゆるかった)、アプガと同じ場、同じ空気を共有していることを実感できる貴重な瞬間である。

 と書いている間に締め切りが来てしまった。[次回8/7(水)更新予定]

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