ぐっちーさん/1960年東京生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。本連載を加筆・再構成した『ぐっちーさんの政府も日銀も知らない経済復活の条件』が発売中
ぐっちーさん/1960年東京生まれ。モルガン・スタンレーなどを経て、投資会社でM&Aなどを手がける。本連載を加筆・再構成した『ぐっちーさんの政府も日銀も知らない経済復活の条件』が発売中
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 経済専門家のぐっちーさんが「AERA」で連載する「ここだけの話」をお届けします。モルガン・スタンレーなどを経て、現在は投資会社でM&Aなどを手がけるぐっちーさんが、日々の経済ニュースを鋭く分析します。

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 働き方革命などと言われてかなりの時間が経つにもかかわらず、残業問題や保育所不足など、それを受け入れる社会体制は相変わらず全く整っていない状況があります。私はしがない中小企業の経営者で、友人との共同経営者でもありますが、この種の問題については国が何とかしてくれることを期待せず、さっさと自分でリスクをとって対応するしかないと考えています。

 我々の会社は出社時間はとっくの昔にフレックスにしているので、ラッシュ時に通勤する社員はおりません。在宅勤務も普通で1週間来なくても問題ありません。必要な会議があればスカイプで十分。

 保育所も自分たちで保育士を雇って社内につくることにしました。保育士は給与面で待遇が悪い職種のようですので、給与は世間の通常の仕事並みに払って、すべて自社のコストでやろうと思っています。が、自分の金とリスクでやる、と言っているのに、行政が様々な網をかけてきて、自由にやらせてくれない。保育所の数が足りない、と一般市民が切実に困っていて、民間がそれを助けようとすると、行政が保育所運営審査・管理という既得権をかざして妨害してくる……いい加減にしてくれよ、と思います。やる気のある民間投資を規制で潰してどうするつもりなのか。

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