初登庁した小池百合子知事の訓示を聞く都職員=8月2日 (c)朝日新聞社
初登庁した小池百合子知事の訓示を聞く都職員=8月2日 (c)朝日新聞社
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 一国にも匹敵する巨大都市・東京都を、日夜回している東京都職員。知事や議員との関係、出世レース……。意外と知らない都職員のお仕事とは、いったいなんなのか?

 東京都は、国内人口の約1割の1339万人を抱え、通勤や通学者を含む都内の昼間人口は約1558万人にのぼる巨大都市だ。日本の国内総生産(GDP)の2割弱に相当する都内総生産(名目)91兆9090億円の経済規模を誇る。世界の都市の中でも最大規模で、インドネシア一国分に匹敵する。

 その都政を支える東京都庁は「もうひとつの政府」とも呼ばれ、職員約16万5千人を抱える巨大組織だ。この規模は、国内企業の正社員数で比べると、富士通を上回り、国内10位に入る。

 一般会計と公営企業会計、特別会計を合わせた全予算規模は、13兆6千億円(2016年度)にも上り、スウェーデン一国分の国家予算に相当する。

 全国の自治体のうち、予算規模で2位の大阪府と47位の鳥取県を、東京都と比較した。全国2位といっても大阪府の府内総生産(名目)は東京都の約5分の2、予算規模は約2分の1と大きく水をあけられている。

 石原慎太郎・元都知事が「伏魔殿」と呼んだ、東京都庁。一体どのような組織で、どのような人たちが働いているのだろうか。

 日本の地方自治体は、「議院内閣制」をとる国政とは異なり、「二元代表制」を採用している。二元代表制とは、自治体の首長(知事)と、議会議員のそれぞれを住民の直接選挙で選ぶ制度だ。東京都も同様で、都知事と、議会議員からなる都議会はそれぞれ「執行機関」と「議決機関」という異なる役割を持ち、それぞれが緊張関係を持って、抑制均衡関係を保つことが求められている。
知事と議会の対立軸

 執行機関は、都知事をトップに、多くの都職員がここに所属する。一方、議決機関である都議会は127人の議員からなり、最大会派の自民党都議は60人の議員を抱える。

 小池百合子知事と内田茂・都議会議員ら議会との対立がメディアではしばしば取り上げられ話題になるが、元都職員で、石原都知事時代に副知事を務めた明治大学大学院教授の青山やすしさんはこう説明する。

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