「初めてカレー粉を使ったとき、だれもが“カレー”と思う味にすぐ到達できてスゴイと思いました。しかもルウほど縛られず、アレンジの余地もある」
●カレー粉とスパイス
こうした経験を踏まえ、『旨い!家カレー』のレシピは「カレー粉」と「スパイス」の2部構成になっている。カレー粉を使った手軽なカレー作りと、スパイスを駆使してエッジを利かせるカレー作り。小宮山さんはその両方を今はそのときどきで楽しんでいる。
「オリジナルなカレー作りを始めるとき、いきなりスパイスから入るのではなく、カレー粉からスタートするのもお勧め」
と小宮山さんはアドバイスする。
カレー粉もスパイスも、作り方の基本的な手順は同じ。ステップは四つ。実にシンプルだ。(1)玉ねぎ・にんにく・しょうがを炒める。(2)トマトを足す。(3)カレー粉あるいはスパイスを投入。(4)肉や野菜などの具と、水を加えて煮る。
「この骨組みがわかれば、あとは足し算、引き算で自在にアレンジができる。食べるだけでなく、カレーを作ることで広がるその先の世界を色々な人に楽しんでほしい。カレーはほんとうに面白いですよ」
(編集部・石田かおる)
※AERA 2016年7月25日号