オークローンマーケティング「フィットネスを文化に」オークローンマーケティング SJフィットネス ディヴィジョン フィットネスマシン セクションマネージャー 伊藤慎悟(32)撮影/写真部・外山俊樹
オークローンマーケティング
「フィットネスを文化に」

オークローンマーケティング SJフィットネス ディヴィジョン フィットネスマシン セクション
マネージャー 伊藤慎悟(32)
撮影/写真部・外山俊樹
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 アエラにて好評連載中の「ニッポンの課長」。

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 現場を駆けずりまわって、マネジメントもやる。部下と上司の間に立って、仕事をやりとげる。それが「課長」だ。

 あの企業の課長はどんな現場で、何に取り組んでいるのか。彼らの現場を取材をした。

 今回はオークローンマーケティングの「ニッポンの課長」を紹介する。

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■オークローンマーケティング SJフィットネス ディヴィジョン フィットネスマシン セクション マネージャー 伊藤慎悟(32)

「倒れるだけで腹筋」と、早口でたたみかけるテレビCMでおなじみの家庭用フィットネスマシン「ワンダーコア」。もともとは外国の商品だが、オークローンマーケティング(名古屋市)が運営する通販ブランド「ショップジャパン」が輸入販売し、国内でのシリーズ累計販売数250万台を超えるヒットになった。

 その中心が伊藤慎悟=写真中央=だ。扱う海外フィットネス商品の選定に始まり、テレビ通販、ウェブサイト、実店舗など、オムニチャネルでの販売戦略を立案するほか、ワンダーコアシリーズではキャンペーンやCMも企画している。

「社内有数のムードメーカー」を自負する。「部署内を楽しませることができなければ、お客様に対してもできない」が持論で、上司にも臆せずジョークを飛ばす。その裏には、「部下3人も意見を提案しやすいはず」という深慮もある。

 小学生のころは水泳選手として活躍し、ピアノも25年以上のキャリアの持ち主。高校卒業後に単身渡米し、ウェスタンワシントン大学経営学科を卒業し、2009年に同社に入社した。

 ワンダーコアでは、テレビ通販の番組枠を管理する森部美栄=写真右=、顧客の声を集めて商品やサービスの改良に生かす安藤素古=右から2人目=、ネット広告を担当する野崎勝弘=左から2人目=、広報の森田真樹子=左=と、社内の各部署の課長級4人を連携させるのも伊藤の役割だ。入社までの幅広い経験で培った協調性や忍耐力、コミュニケーション力が大いに役立っている。

 日本でフィットネス商品は、次々に新商品が登場しては消えてゆく、というイメージが強いが、

「商品を売って終わりではない。医療費が高いせいもあって、ジムに通って自己管理をする人が多い米国のように、日本にもフィットネスを“文化”として根付かせたい」

 ヒットにおごることなく走り続ける。

(文中敬称略)

※本稿登場課長の所属や年齢は掲載時のものです

(ライター・安楽由紀子)

AERA 2016年1月25日号