ラブレターを書き終えたら、「海外には、便箋に自分の香水をつける人もいる」とジュリアンさんが解説。ほかにどんな提案があるかと問いかけた。「Beautiful Stamps!」「Photo.」 アイデアが飛び交うなか、講師も合いの手を入れる。「No, Puri-Kura!」友達同士の会話のようだ。

 特徴的なのは、レッスン以外の日もMeet up上で講師や参加者がつながり合えること。週に1回程度のリアルな会話以外にも、オンライン上で常に英語で会話ができる。「文化の違いが分かった」「ラブレターを書いてみよう」など。参加者同士のつながりが、コミュニティーへの参加意欲を高め、英語学習へのモチベーションにつながる。講師のジュリアンさんは言う。

「共に学ぶ仲間に出会ってほしい。英語よりも世界に好奇心を持ってもらえたら」

 日本人は学校で長年英語を学んでいるが、ちっとも話せないという指摘はよく聞かれる。どうしたら「使える英語」が身につくのか? 一方的に教わるのではなく、英語を話すコミュニティーのメンバーになることで、否応なしに会話せざるを得なくなる効果を狙ったサービスが増えている。参加者はより実践的な英語を習得できる。

 英会話スクール「コペル英会話教室」の校長で、自らもネットでつながる10万人規模の英会話コミュニティーを持つイムラン・スィディキさんは言う。

「英語学習で、人と人のつながりは必須。独学だと単語や表現を覚えるなどインプット偏重型になるが、コミュニティーに属するとアウトプットの可能性が広がり、生きた英語が学べる」

(アエラ編集部)

AERA  2016年2月29日号より抜粋