水谷:本当だと思わせる説得力があります(笑)。スタッフも皆、亘とソリが大好きになっています。とてもいい現場ですね。
──水谷さんのお芝居でスゴイと思われたところは?
反町:台本を読んで想像していたものよりも、現場で生まれてくるものが強くて新鮮です。台本と現場の芝居に温度差があるんです。
水谷:本以下になるのが嫌なんですよ。台本以上に面白くやりたいと常に思っています。
──お互いの過去作品はご覧になっていましたか?
水谷:もちろん。最近では、「限界集落株式会社」(2015年)が面白かったです。かつての「GTO」(1998年)みたいに、若いころのカッコよさは当然あるわけですが、若くなくなってきたときに何が出てくるのかが問題なんです。ソリは本当に素晴らしいものが出ているなと感じますね。
反町:僕は小学生のときに、眠い目をこすりながらリアルタイムで「熱中時代」(78年~)を見てました。俳優として大先輩ですから、そのお芝居を間近で見られることは自分にとってもプラスになります。もちろん「相棒」も見ていました。個人的には、最初の寺脇(康文)さん時代が印象に残っています。掛け合いとか、ちょっとお茶目なところ、右京さんのヘンに真面目なところなど、人間味あふれる人物関係が新鮮でした。自分がやる上でも、そういう面白さを出していけたらとは、最初から思っていました。やっぱり、台本の中にセリフのコミュニケーションがすごく多い。それが魅力的じゃないとつまらないので、どうやったら魅力が出るかはいつも考えています。
※AERA 2016年2月1日号より抜粋