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「あさが来た」がワーキングマザーの心をわしづかみしている。育児と仕事の両立に悩む妻を励ます夫に、優しく的確なメンター。理想の関係に思わず朝から熱くなる。
キャリア支援を行うハナマルキャリア総合研究所(東京都渋谷区)代表の上田晶美さんに、寝起きの悪い朝が来たのは1月22日。視聴率が25%を超える日もある朝ドラ「あさが来た」で、ディーン・フジオカ演じる「五代さま」こと五代友厚が病による最期を迎えるのを知っていたからだ。
「涙、涙ですよ。彼は理想のメンター(助言者)だったから」
ネット上では「仕事に行く気がなくなった」「会社休みます」など“五代ロス”と呼ばれる現象が発生。「近代大阪経済の父」と呼ばれる五代の銅像がある大阪取引所(大阪市中央区)には女性が続々集結。有働由美子アナウンサーが「もうちょっと先まで……」と涙を浮かべた同ドラマの後番組「あさイチ」では、22日にフジオカをゲストに迎え、悲嘆にくれる女子たちを癒やしたほどだ。
あさのモデルは幕末から大正を生き抜いた実業家・広岡浅子。彼女に炭鉱業を勧めるなど、キャリアアップへ導くメンター的な役目を果たす五代。プラトニックな絆で結ばれた2人に、経営者である晶美さんは嫉妬さえ覚えたという。
「あさがうらやましい。的確にビジネスを成功に導いてくれるんだから。私にも五代プリーズ!って叫びたいですよ」
起業して22年。リスペクトする男性経営者はいるが、あさと五代のような絆は結べない。