「中国発ブラックマンデー」ともいえる衝撃だった(※イメージ)
「中国発ブラックマンデー」ともいえる衝撃だった(※イメージ)
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 中国経済の先行き懸念から広がった世界同時株安。さながら「中国発ブラックマンデー」ともいえる衝撃だった。

 きっかけは上海株式市場の暴落と中国の人民元切り下げだった。8月24日には米ニューヨーク株式市場で一時、リーマン・ショック時を超える1000ドル超の下落幅を記録。前週に続いて株価が続落してもそれほど悲観していなかった世界中の投資家や金融関係者は、ここに至って事態の深刻さに気づき、凍りついた。そして株安の連鎖が地球を何周もすることになったのである。

 その市場の弱気に一定の歯止めをかけたのも中国当局だった。25日、利下げと預金準備率引き下げを打ち出した。この緩和策で市場はいったん落ち着きを取り戻した。

 ただ、楽観的だった投資家たちもいよいよ、このショックが一時的なもので終わるのか、中国政府に制御できる力はあるのか疑い始めている。

 みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也さんは連鎖安のさなか、訪れていた中国の地方都市で象徴的な光景を見たという。たまたま入った証券会社の店内。株価急落に力を失い、無言のまま引き揚げていく中年男女の投資家たちの集団を目撃した。

「政府の株価対策を信じて株を売らず買い増し、結局裏切られた個人投資家たちも少なからずいたのでしょう。まるで落ち武者のようでした」(上野さん)

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