アメリカで「ミレニアル」世代が急増(イメージ)
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 テレビを持たず、ニュースはインターネットで読む……そんな志向を持つ「ミレニアル」と呼ばれる世代が、アメリカで急増している。テレビ視聴率を測定するニールセン社は、このミレニアルを18~34歳と規定している。物心ついた時にはネットや携帯電話があり、ニュースや映像は「好きなときに自分で探して見る」世代だ。

 テレビなどの既存メディアは、彼らの動向に戦々恐々としているに違いない。一方でそんな既存メディアを横目に、ミレニアルをがっちりとつかみ、大躍進している「新顔」もいる。2006年設立のバズフィードだ。

「もうおかしくって、いつも見てる。記者がどういう気持ちで記事を書いているのか分からないけど、とにかく、大好きなサイト」と、大スターのテイラー・スウィフト(25)も一押し。ユニーク・ビジター(UV)数は月に2億人と、米紙サイトで最もUVが多いニューヨーク・タイムズ紙の5700万人をはるかに上回る。利用は無料で、収入は広告。自社動画の再生回数も月に10億回という「化け物」サイトだ。

「バイラル(ウイルス性の)」という言葉をメディア業界ではやらせた張本人で、オンライン上でウイルスのように急速に広がっていく、ちょっと笑えるネタや動物の動画などを掲載。記者も自分が興味のある話題を書き、ツイッターやフェイスブックなどソーシャルメディアを使って、「バイラル」に広がるための仕掛けを徹底している。バズフィードへのアクセスは75%がソーシャルメディアからだ。

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