低金利で、コツコツ貯めても増えない昨今、少しは攻めの運用もしてみたい。というわけでアエラ記者が少額投資非課税制度・NISA(ニーサ)に挑戦してみた。
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「NISAって、なにーさ」と、アエラらしくダジャレが浮かび、マジやってみました、NISA。
初心者の場合、最初の判断、「どの資産に投資するか」ですでに迷う。株式か債券か不動産(リート)か、って言われても…。「放っておいてもいい」という銀行窓口さんの言葉に引かれて、値動きが株ほどじゃない「債券」に投資することに。
ここで注意。専用口座は銀行のほか証券会社や郵便局でも開設できるが通帳を作る気分で行くとだめ。非課税口座開設のために税務署への申請が必要で、審査に1カ月くらいかかるのだ。
ということで、春から動き始めたものの、口座が開き、投資のGOサインが出たのはサッカーW杯のころ。2016年に夏季五輪も開催されることだし、「ブラジル、伸びるんじゃね?」という、安易な気持ちでファンド案内冊子からブラジルものを見つけ、「エマージング・ハイ・イールド・ボンド・ファンド・ブラジルレアルコース」を投資枠いっぱい購入した(100万円以内なら複数買うことも可)。
買ってみると、ブラジルのことが気にかかる。W杯で負けたときは落ち込んだ。投資で世界情勢が気になりだすとは発見だ。
分配金は1カ月ごとに出る(ファンドごとに異なる)。そろそろかなーと浮かれていたら、同僚に「証券会社で口座作ったほうが選べる商品種類は多かったのに」とか「手数料不要のネット投資にしたほうがお得だったのに」と、水を差された。むむむ。結果発表!初めての分配金は、なんと2万183円。やったー!と喜んだのもつかの間、換金代金等を入れると3305円のマイナスだった。新興国ファンドは長い目で見るべし。
※AERA 2014年9月22日号より抜粋