富山市では、保護者から市内の保育園に寄せられた意見や要望をまとめ、対応策を記した約50ページの事例集をつくり、保育園に配布している。他の自治体からも多くの問い合わせがあるという。紹介された保護者の声は例えば、こんな具合だ。

「スナップ写真で、ウチの子は背が低いのに背の高い子と並べて撮るなんて配慮に欠ける」
「遠足で持たせたブランド品の水筒に、保育士が名前を書いたので、ネットオークションに出品できない。弁償してほしい」
「担任保育士から子どもが『ブサイク』と言われた」(保育士は否定したが、「ウチの子が嘘をつくはずがない」とエスカレートし、辞職を求められた)

 富山市の担当者は「保護者の熱心さの表れであることはわかる」としながらも、「理解してもらえるような丁寧な説明も大事だが、若い保育士が保護者対応で自信を失わないか、とても心配している」と話す。

AERA 2014年7月28日号より抜粋

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