日本のファーストレディー、安倍昭恵さんがメディアへの露出を増やしている。
夫の政策と真っ向対立する発言も目立つが、官邸のイメージ戦略という説もある。
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強引な国会運営で特定秘密保護法を成立させた安倍政権の支持率が下がっている。新聞やテレビの世論調査では、軒並み10ポイント前後のダウン。いまだ高支持率を保っているとはいえ、そろそろ世論の“しっぺ返し”が気になるところだろう。
そんなタイミングで安倍晋三首相(59)の妻、「アッキー」こと昭恵さん(51)がメディアへの露出を増やしている。6月にあったNPO法人のセミナーで、自らを「家庭内野党」と語り、その後も、夫の意見と真っ向対立する「原発反対」「消費増税反対」などの持論を繰り返し表明している。
■大学院で刺激受け開眼
12月7日付のウォールストリート・ジャーナル(電子版)のインタビューでも、
「子どもたちをどうしてくれるんだというお母さんたちが大勢いるなかで、やっぱり原発賛成というふうに私は言えない」
「TPPは政府の政策。私は本音を言えば反対」
と論旨は明快。何かから解放されたかのような自由奔放さだが、きっかけはやはり第1次安倍政権の挫折だったようだ。
2007年に安倍氏が体調を崩して首相を辞めたとき、昭恵さんは40代半ば。これからの人生を考え直そうと、立教大学大学院の21世紀社会デザイン研究科に通い始めた。震災後は農業問題や食の安全に関心を持ち、夫の地元・山口県で自ら農業を始めた。昨秋には、東京・神田で居酒屋「UZU」を開店。ファッション情報誌「エクラ」(14年1月号)のインタビューで、こう語っている。