岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
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撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
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 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、愛知県豊田市足助町の「つかずはニャれず」です。

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 中山間部の農家の暮らしを再現した「三州足助屋敷」に、毎朝10時頃、猫のタマは出勤する。しかし、特に愛敬を振りまくでもなく、客引きするわけでもなく、地面でゴロンゴロン。

 それからついて来いとばかりに坂を上り、井戸の前で顔を見上げるので、水をすくってやると、手元から水を飲む。

 坂の上のお寺に着くと、一度こちらを振り向き「あばよ」と言わんばかりに一声鳴いて、縁の下へ。何とも、つかず離れずの心地よさ。昔昔の人と猫の暮らしに、しばし思いを馳せた。

デジタル岩合
http://www.digitaliwago.com/

週刊朝日  2020年3月6日号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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