好きで結婚した相手でも、普段の会話からすれ違いも……。ひとつひとつはささいなストレスでも、溜まれば離婚なんて事態にもなりかねない。ライフジャーナリストの赤根千鶴子さんが夫婦間の溝を深めない「話し方のポイント」についてプロに聞いた。
【これが男性脳との違い!】「夫に言われて妻が絶望する言葉」/「妻にされると夫が絶望する行為」
教えてくれたのは『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』の著者・黒川伊保子さんだ。黒川さんは長年にわたり脳と言葉の関係について研究している。
黒川さんによると、女性脳は、大切な対象に意識を集中し、少しの変化も見逃さず、相手が何も言わなくても、何を求めているか、どうすれば嬉しいか、その意図を察して生きている。そして共感欲求が非常に高い。「あ、わかるなあ、それ」と共感してもらえると、ストレス信号が沈静化する機能があるという。
だが男性脳は大切な対象に対し、習慣的に責務を果たすことを大事にしている。“共感してほしい”妻の気持ちを察する機能は、残念ながら男性脳にはついていない。しかも男性脳は共感ではなく、問題解決を優先してしまうのだ。ぎゃ~っ。これでは最初から感情のすれ違いが起きて当たり前ではないか。だからこそ教えておいていただきたい、配偶者への禁句。まず、夫に言われて妻が絶望する言葉にはどんなものがあるのだろうか?
「家事が大変だと言う妻に『だったらやらなくていいよ』。妻は共感して、ねぎらってほしいだけなのです。それが『やらなくていい』と切り捨てられると、妻には『別に君が普段していることは、やらなくても気にならないよ』と聞こえてしまいます」
また妻の愚痴に対して「つまりこういうことだろ?」もNG。妻は「わかるよ、大変だね」と共感してほしいのだ。そこを無視して解決策などを提示するのはもってのほか。「おかず、これだけ?」も、妻には「たったこれだけ?」に聞こえる。
そして家事が思うようにできなかった妻に「今日何してたの?」も禁句。妻には「一日家にいて、家事がきちんとできないのか」に聞こえてしまう。
「妻は『気がつかなくてごめん。僕がやるべきだったね』と、夫が気持ちを察してくれて、共感してくれることを望んでいるのです」
その“共感”をすっ飛ばしてしまうと、夫婦間に冷たい風が吹き始めるのだ。では逆に、妻にされると夫が絶望するような行為というと何があるのだろうか。