運転手と話を終えてバス後方に戻ろうとしたら、若い男性が背中に背負うリュックが邪魔で前に進めなかった。すみません、と何度言っても、リュックを押しつけてきた。あ、わざとだなーと胸がひんやりする。私が運転を止めたこと(赤信号だったけど)や、ベビーカーを畳ませなかったことへの制裁と感じた。
そう、こういう感じ。ミソジニー=女性嫌悪とは、女性に屈辱を強いることなんだよね。ベビーカーのお母さんは何度もありがとうって言ってくれたが、その後、大丈夫だったか、先に降りて不安がよぎる。彼女が降りるまで付き合うべきだったか。どうすればよかったか。
日本を出て戻ってくると、日本の冷酷な感じ、ミソジニーな感じが本当に身に染みてつらい。ヘルシンキ・ハイ状態、しばらく続くよう、フェミを充電している。
※週刊朝日 2020年2月14日号