「夕食は召し上がらずお休みになり、翌朝は普段と同じ時刻に起床なさり、朝食をとって病院で検査を受けました」
脳梗塞など病気につながる所見は認められなかったが、86歳という年齢を考えると心配は広がる。高齢者医療に携わる医師が話す。
「瞬間的な脳の血管収縮は、高齢者によくみられる症状です。加齢で脳の司令センターともいえる脳幹がうまく機能せず、突然意識を失ったり、極端に血圧が高くなったり低くなったりすることもあります」
こうした症状は、極端な血圧変動が起こるお風呂上がりや飲酒、排便排尿時に起こりやすく、自律神経の乱れも関係する。運動や、バランスの良い食事で血管の健康を保つのが良いという。
上皇さまを支える美智子さまも秋以降、血が混じる嘔吐が見られている。12月20日に美智子さまと会った絵本編集者の末盛千枝子さんは、「すべてなさろうとすると大変ですから」と伝えた。末盛さんが言う。
「美智子さまは、ご結婚以来、上皇さまをお支えし国民のために何ができるかを何よりも先に考えてこられた。どうか、おふたりとも、お体を大事にゆっくりなさってほしい」
(本誌・永井貴子)
※週刊朝日 2020年2月14日号