その理由では、制度に賛成できない、が一番多かった。ほかにも「返礼品ありきに当初から反対」「返礼品の価格とそれに要した費用を寄付額に含めない制度にするべきだ」といった声も出ていた。
前出の永濱さんが話す。
「返礼品競争が行き過ぎていたのは事実。そもそもふるさと納税は、最低限の規制の中で都市と地方の富の再分配を促す制度であって、現実にふるさと納税以外に再分配できるものはないだろう。行き過ぎた部分は是正されながら、ふるさと納税の制度自体は続いていくだろう」
お得な「通販」と感じてしまえばそれまでだが、ふるさと納税がきっかけで、訪れたことも、聞いたこともない地域への関心がわくこともある。寄付が何に使われたのか、くらいは知っておきたい。(本誌・野田太郎)
※週刊朝日 2020年2月7日号