「SDGs×マンガのチカラ」に参加した漫画家たちの集合写真(撮影・上田耕司)
「SDGs×マンガのチカラ」に参加した漫画家たちの集合写真(撮影・上田耕司)
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「SDGs×マンガのチカラ」発足会見にそろった著名漫画家たち(撮影・上田耕司)
「SDGs×マンガのチカラ」発足会見にそろった著名漫画家たち(撮影・上田耕司)
プロジェクトに参加した漫画家の一人「少年アシベ」で知られる森下裕美さん(撮影・上田耕司)
プロジェクトに参加した漫画家の一人「少年アシベ」で知られる森下裕美さん(撮影・上田耕司)

「社会貢献のつもりでやらせていただいています」

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「課長島耕作」の弘兼憲史氏、「キャンディ・キャンディ」のいがらしゆみこ氏、「GTO」の藤沢とおる氏など著名漫画家18人が参加し、地球の未来を守ろうというプロジェクト「SDGs×マンガのチカラ制作委員会」の発足会見が22日、東京都渋谷区で開かれた。漫画家らは、参加の決め手は「お金」ではなく、SDGsが掲げる目標に共鳴したからだと強調。実際、作家によっては出版社の仕事の方が原稿料は高いのだとか。

 国連が掲げるSDGs(エスディージーズ)に関連した17のテーマで作品を描くプロジェクトで、浜田ブリトニー氏が発起人となって漫画家らに声をかけたという。テーマは、国連が2030年までに達成すべき17の国際目標(「飢餓をゼロに」「ジェンダー平等を実現しよう」「気候変動に具体的な対策を」「働きがいも経済成長も」など)に基づくもの。作品は書籍化される予定で、ホームページ上でもアップされる。

 漫画「OLヴィジュアル系」の作者、かなつ久美氏の担当テーマは「つくる責任、つかう責任」。かなつ氏は、無駄な殺生をなくしたいという思いで作品を描いたという。

「私は、地球の健康と動物の健康はイコールだと思っています。そういう視点で描き切りました」

 動物好きだというかなつ氏。発起人の浜田ブリトニー氏から誘われ、プロジェクトへの参加を快諾した。

「私たちは、家畜を大量に育てて食肉に加工している一方で、大量に食料を捨てている。動物の命をもっと大事にし、生産する肉も少なくする必要があると思います。牛のゲップが地球温暖化の原因の一つになっているとも指摘されていますしね」

 世界では月曜は肉を食べない「ミートフリーマンデー」運動が各地で取り組まれているが、かなつ氏はその活動を引き合いに出し、

「みんなが食べるお肉を減らせば、命も尊重され、CO2も減らせるはず。お肉を減らせばすべてが解決すると思います」と話した。

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