「所属事務所を通して事前に確認しているが、こういうことが起きている。さらに対応を検討していく必要がある」
と答えた。
「これは相当ピリピリしていたことを裏づける発言だという気がします。ピエール瀧さんの時にはそんな発言はしていませんし今回の騒動の大きさが如実に表れているという気がします」
と芸能評論家の三杉武さんは言う。
放送中の大河ドラマ「いだてん」でも、出演者のピエール瀧=麻薬取締法違反(使用)罪で有罪判決=が逮捕され、急きょ代役をあてた。今回も剛力彩芽、のん、満島ひかり、蒼井優、貫地谷しほり、杏……沢尻容疑者の逮捕後から、大河の代役として、各マスコミやネット上ではさまざまな名前があがり、盛り上がりをみせていた。
この騒動をポジティブにとらえるのもいいのではないかと、上智大学の碓井広義教授(メディア文化論)は言う。
「『いだてん』の場合は放送開始後の騒動が続いたかたちですが、今回は役どころが大きかっただけに、放送開始後の逮捕だった場合、本当に取り返しのつかない事態に陥る可能性もありました」
川口春奈をむかえ、「麒麟がくる」はリスタートする。碓井教授は言う。
「沢尻容疑者の騒動によって、次に放送される大河ドラマが『麒麟がくる』という作品で、日本のほとんどの人が、信長の正妻役が沢尻エリカから川口春奈という女優に代わったことを認識した。それは確かなんです。ここからは前向きにとらえ、制作陣と出演者たちみんなが、放送開始にむけて団結していけるのではないでしょうか」
沢尻容疑者の捜査の進展とともに、大河ドラマ「麒麟がくる」の今後の撮影状況もおおいに気になる出来事となりそうだ。(本誌・太田サトル)
※週刊朝日 2019年12月6日号