1 腎経ゾーンをもみほぐす (週刊朝日2019年11月15日号より)
1 腎経ゾーンをもみほぐす (週刊朝日2019年11月15日号より)
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2 副腎・胸腺エリアをもみほぐす (週刊朝日2019年11月15日号より)
2 副腎・胸腺エリアをもみほぐす (週刊朝日2019年11月15日号より)

 足には、実はいまの自分のからだの状態が現れているという。24年間で2万人を超える人の足に触れてきたプロに、ライフジャーナリストの赤根千鶴子氏が足を通した健康管理術を聞く。風邪を寄せつけないようにするための、セルフケアを始めよう。

【図解】副腎・胸腺エリアをもみほぐす方法はこちら

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「朝晩の空気が冷え込む季節、風邪やインフルエンザの対策に手洗い、うがい、マスクは必須ですが、さらにおすすめしたいのは毎日自分の足やふくらはぎに触れ、からだの状態を知ることです」

 と言うのは、リフレクソロジストの市野さおりさんだ。市野さんは欧米発祥のリフレクソロジー(反射学)に東洋医学の知識を組み合わせ、「足を通したセルフケア」を提唱している。

「足やふくらはぎは、からだの状態を反映していると言われています。足裏の色味や皮むけ、ふくらはぎの弾力性などをチェックしてみてください」

 足裏が白っぽいときは貧血やエネルギー不足のサイン。紫色がかっているときは冷えや循環の悪さを現し、からだ全体に疲れがたまっている可能性が。

「疲労がたまってくると、足裏やふくらはぎは硬くなってきます。これは全身の血流の悪さの現れです。心身を健康な状態に導くためには足裏もふくらはぎもいつもやわらかくもみほぐし、血液循環のよいからだを保つことが大切です」

 そこで市野さんの著書『不調と美容のからだ地図』(日経BP)の中から疲労回復、免疫力アップにつながる“足の刺激法”を教えてもらった。

 まずもみほぐすのは、ふくらはぎの後ろ内側にある「腎経ゾーン」だ。

「東洋医学では、『腎』とは生命力のことを意味します。『腎経』とは、生命活動に関連し、エネルギーの状態を反映するもっとも重要な経絡です」

 この腎経ゾーンを始点のツボ「水泉(すいせん)」から押していく。

「ふくらはぎの内側をはさんで持つようにしながら両手の親指で『太(たい)ケイ』『築賓(ちくひん)』をゆっくり押し、腎経ゾーン全体をひざに向かってもみほぐしていきましょう」

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