料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「ぶどうのコンフィチュール」。
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これ、おいしいのです。ぶどうのコンフィチュール。デラウェアの小さな甘酸っぱい実で作るのも楽しいのですが、たまには大きな種なしピオーネを使って、作ってみませんか?
私はいつも、ハサミを使って鍋の上でぶどうの実を半分に切り、皮をむいていきます。大きさ的にも食べやすいですし、このほうが皮もスイスイむけるのです。鍋の上で作業するのはもちろん、こぼれ出てくる果汁を逃さないためです。
むいたぶどうの皮は、家にあるお茶用パックなどにどんどん入れていってください。ぶどうの皮には抗酸化成分・ポリフェノールがいっぱい。コンフィチュールの美しい鮮やかな紫色の元ですから、捨てないでくださいね。
ぶどうの皮むきが終わったら、あとはグラニュー糖とレモン汁をかけ、少し水分が出てくるのを待ちます。そして中火でトロトロ煮詰めていくだけです。
クラッカーにクリームチーズをのせて、その上にトロンとしたぶどうの実をのせて食べてみてください。この噛み応えがたまりません。ヨーグルトにかけるのもおすすめです。秋の「甘い生活」、堪能してみてください。
(構成/赤根千鶴子)
■ぶどうのコンフィチュール
【材料】(作りやすい分量) 種なしピオーネ400g、グラニュー糖80g、レモン汁大さじ1
【作り方】(1)ぶどうはよく洗い、鍋の上でハサミで半分に切り、皮をむく。皮は捨てずに取り置き、お茶用パックに入れる。(2)ぶどうにグラニュー糖、レモン汁をふりかけ、20分ほどおく。その後、(1)のパックに入れた皮も加える。(3)鍋を中火にかけ、アクを取り除きながら20分ほどゆるめに煮詰める。皮のパックを取り出し、できあがり。
【ワンポイントアドバイス】
ぶどうの皮は捨てないでお茶用パックに詰め、ぶどうを煮詰めるときに使う。
※週刊朝日 2019年10月11日号