テレビのニュース、情報番組などでは、伝えているところもある。だけど、すぐに別のニュースに変わってしまう。そのニュースの届け方は、自分がTwitterで感じた気持ちになるまでには至らない。仕事のスタッフに、南房総が大変なことになってることを伝えると「え? そうだったの?」という人もかなり多い。自分の実家が被災地になって初めて、情報番組やニュースに対しての今まで感じなかったいらだちを感じる。「そんなニュースより、伝えなきゃいけないことあるだろ」と。こんな僕の気持ちの数千倍、数万倍、震災の時に感じた人もいるのでしょうね。
これをここで言うのはまあまあ勇気のいることなのですが、ここ2年ほど僕が感じること。20年前だったら、災害が起きた時にテレビなどが取り上げる時間は、もっと長かった気がするんです。だけど、平成の時代に、大きな災害が何度もあり、言い方悪いですけど、作るほうも慣れてしまったのか、「それほどまで時間割くことではないだろう」とか「もう、大丈夫だろう」とか。
自分の実家が被災して、強く思うこと。テレビやメディアの人は、災害に慣れてはいけない。それを伝えるのが大きな役目なんだ。
自分にも言い聞かせる。
※週刊朝日 2019年9月27日号