今回、撮影が過酷だったので、「とにかく、みんなで頑張っていこう!」という感じで、みんなで励まし合っていましたね。
──撮影以外の交流は?
中身のある話はあまりしなくって。一緒にゲームを買いに行ったり。2人ともゲームが好きなので、「このゲーム、面白いよ」とかよく話していました。
──高畑充希さんは共演してみていかがでしたか。
現場にそっといる人です。ものすごく芯が強くて、どんな芝居でも受け止めてくれるという安心感があります。生放送のトーク番組「おげんさんといっしょ」(NHK総合テレビ、2017年5月4日及び18年8月20日)で一緒にやっていたので、「共に山を登った」感覚があるんですよ。修羅場を2人で乗り越えたというか(笑)。
──ドラマや映画での共演とは違う?
そうですね。「おげんさん」は芝居じゃない。何も決めない超過酷な設定の中でやるので、その場で絆というか何か特別な信頼関係が生まれるんです。いろんな相談もできましたし、今回の映画も彼女のおかげで最後までやりきれたという感じです。
──犬童一心監督は現場ではどんな方でしたか。
ものすごく不思議な人。知識がすごいし、ロジックをしっかり組み立てる人なんですけど、プラス無邪気に「映画が好きだ!」というのが前面に出ていて。監督とモニターを見ていると「これいい、これいい」「これやだ、これやだ」「これ違う、これ違う」って、もうずっとしゃべっているんですよ。子供みたいな人だなと。
──及川光博さん、小澤征悦さん、松重豊さんらが演じる、個性的な侍がたくさん出てきます。
松重さんとはこの映画がきっかけで親友と呼べる人になったんです。お互い、初めて会った人とその日にご飯を食べるのはまずないタイプなんですけど、夜遅くまでご飯を一緒に食べて語り合ってすごく盛り上がった。松重さんも「こんなこと初めてだよ」と言っていました。音楽が好きな人なので、あれ知ってる?とか、これ知らないとか。もともと好きな役者さんでしたが、もっと好きになった。出会えて良かったです。