ただ問題がある。会議でスケジュール調整の話になったときだ。僕がガラケーを出すと、スタッフに二度見されているときがある気がする。「え? ガラケー?」って二度見している。これはあくまでも「気がする」だけだが。でも、多分。アゴに米粒をつけている人を二度見するように、自分のガラケーを二度見している気がするのだ。
そしてこの半年で一度だけ「ガラケー、使ってるんですね?」と聞かれたことがある。そのときには「スケジュール移すのが面倒でさ」と「わざと感」を出してみたものの、どう思っているか……。そして、僕にそのことを聞いた人に対して、周りの人が「そんなこと聞くなよ。かわいそうだろ」って視線を送っているような気がした。
ガラケーを使ってて、これほどまでに勝手な「被害者意識」を持っているわけだが、40代でガラケーを持ってるみなさんは、今、どんな気持ちなんだろうな。
自分がガラケーだったら悲しい。もっと堂々と使ってくれと思っているかもしれない。だから今日もガラケーに申し訳ないという気持ちを持ちながらポケットに入れる。ただ、最後にはっきり言う。ガラケーは便利だ。ガラケー応援プロジェクト、やらせてください。
※週刊朝日 2019年8月16日‐23日合併号
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