謝罪会見をする吉本興業の岡本昭彦社長(撮影・多田敏男)
謝罪会見をする吉本興業の岡本昭彦社長(撮影・多田敏男)
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頭を下げる吉本興業の岡本昭彦社長(撮影・西岡千史)
頭を下げる吉本興業の岡本昭彦社長(撮影・西岡千史)

 反社会的勢力との“闇営業”問題を巡って大揺れの吉本興業が7月22日、初めて公式な会見を開いた。お笑い芸人の雨上がり決死隊・宮迫博之とロンドンブーツ1号2号の田村亮が20日の会見で、会社側に口止めされていたと“爆弾発言”。ダウンタウンの松本人志が会社の会見を強く求めたことで、実現したものだ。

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 岡本昭彦社長は会見の冒頭で、契約解消した宮迫と謹慎処分中の田村について、「非常につらい思いをさせてしまい、本当に申し訳なく思っています。2人の処分の撤回を行い、彼らがミーティングの席に立っていただけることがあるなら、いつの日か戻ってきてもらえるなら全力でサポートしていく」などと時折、号泣しながら語った。

 ただ、宮迫と田村は20日の会見で、振り込め詐欺グループの宴会に出て現金をもらっていたことを早く説明したかったが、会社側から口止めされたと主張していた。だが、吉本興業としては口止めはしておらず、宮迫らが正確な情報を会社側に伝えていなかったと主張したい模様だ。

 宮迫と田村の涙ながらの会見を受けて、松本、明石家さんまなど吉本の重鎮が支援に乗り出すなど、芸人たちの間では会社側への不満が高まっていた。世論も宮迫と田村らに同情的になっていただけに、会社側が把握していた事実関係を報道陣に公表した。

 都内で20日午後2時から始まった会見には報道陣ら300人以上が集まった。冒頭で会社側が把握する一連の経緯を配布した資料をもとに説明した。それによると、会社側と宮迫や田村の主張との食い違いが鮮明になった。

 宮迫や田村は現金をもらっていた事実を6月8日に会社側に伝えていたのに、会社側が6月24日まで発表していなかったと説明していた。これに対し会社側はこう反論した。

「6月8日には参加者全員が受け取っていたことを認めたが、金額に明確な記憶がなかった。6月15日以降も宮迫らに再ヒアリングしたが、受領金額の記憶はなく事実は確定しなかった。会社としては金額も明確でないため調査を待って欲しい旨を伝えた」

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双方の主張が違い、グダグダに…