元「モーニング娘。」の市井紗耶香さん(35)が26日、立憲民主党から参院選比例代表に立候補することを正式に発表した。かつての国民的アイドルも今や4人の母親。訴えは、子育て関連が中心になる。どこまで有権者に受け入れられるのか、注目が集まっている。
この日午後、都内であった記者会見に、市井さんは真っ白なスーツを着て登場。4人の子どもを持つ母として「今の日本が本当に子育て世代に温かい社会になっているのか、疑問に思う」と問題意識を語り、「現役のお母さんが政治の世界に少なすぎる。これからの日本を支える子どもたちのためにがんばろうと思い、政治の世界に飛び込むことにしました」と出馬の理由を述べた。
市井さんの出馬にはファンからは「イメージが悪くなる」と批判的な声も上がる。立憲民主党の福山哲郎幹事長は「明確な問題意識があり、党の政策をよくわかっている。非常にまじめで聡明(そうめい)な方であると感じた。有権者に訴えることができる」と選出の理由を語った。
子育て以外では、10月に控える消費税の増税を問題視。「増税は、ますます家計が厳しくなっていく。しないほうがいいと多くの国民、多くの主婦が思っている」と述べた。
今後の芸能活動については「そこまで器用ではないので、まずは一度決めた以上は議員になるための活動にしばらくは専念したい。それから先のことは、改めて党や家族と相談して決めたい」と話した。
前回16年の参議院選挙では元SPEEDの今井絵理子さんが自民党から出馬し、当選した。沖縄の問題に取り組んでいく意思を示したが、その後、男性関係をめぐる週刊誌報道などもあり、議員としての存在感は薄い。元タレント候補者・議員への風当たりは強くなっている。有言実行でできるのか、注目したい。
●市井さんの一問一答は以下の通り
――出生率をあげるためにはどのような対策をとるべきか。一つの策として、3人目以降は1千万円くらい子育てに支援したらどうかと言っている政治家もいるが、どうか
市井 私自身が立候補して、当選できたならば、子育て支援に関する政策を中心に主張していきたいと思っています。育児、教育、家族のために総合的に政策に取り組むべきだと思っています。