4年に1度の統一地方選挙が幕を閉じた。今回の統一地方選挙で注目が集まったのは東京都北区長選。新人であたらしい党公認の音喜多駿氏が立候補したが、現職の花川与惣太氏に敗れた。落選後、「完敗です」と漏らした音喜多氏は35歳。84歳の現職の戦いは現職に軍配が上がった。
「(花川氏を推薦した)自民党はもっと余裕のはずだった。音喜多氏は、今回はダメ元で出るんだろうという見方だったが、思いの外、票が音喜多さんに入ったのは、北区内の自民支持層が寝返った可能性がある」(自民党関係者)
こうした分析もある。
「(音喜多氏は)国政に出る為の演出で、参議院か衆議院選を狙っている。あたらしい党があるので、党派の人たちと東京都北区以外を選挙活動として回ることもできる」(政治評論家)
政治ジャーナリストの小林吉弥氏が注目したのは、那須塩原市長選挙と新宿区議会選挙だ。
「ミッチーの孫が2人、当選したんだ」
ミッチーとは、渡辺美智雄元副総理兼外相だ。
渡辺美智雄氏の孫である、元財務政務官の渡辺美知太郎氏は、那須塩原市長選で、弟の渡辺美智隆氏は新宿区議会選挙で当選を果たした。
「二人とも経歴をみても、政治に取り組んでいこうという姿勢が見える。政治を間近で見ていて、政治の呼吸もわかるでしょう」と期待を寄せる。
他にも話題になった候補者が続々と当選を果たした。
「小沢ガールズ」として、金沢市議選に当選した田中美絵子氏、「美人すぎる市議」として有名な自民党の藤川優里氏。
そしてネット上で大きな話題となったのは、14回目の選挙で初当選したマック赤坂氏だ。定数34に対し、54人が立候補する激戦となった東京・港区議選で、30位(1144票)で当選した。
マック赤坂氏をはじめ、様々な立候補者を長年取材してきた、フリーライターの畠山理仁氏はこう語る。
「今回、港区議選に立候補すると聞いた時、これがマック赤坂の人生最後の選挙になるだろうと思いました。実際、本人も周りのスタッフもそう考えていました。マックさんは生真面目なので、選挙中は毎日どこかで自由に演説をしてきたが今回はこれまでの選挙のように街頭にフルで立てないほど体調が良くなかったです」