むせび泣くトランペットなどオーガニックな演奏にアンビエントな要素を織り込んだ「ジャスト・ア・リトル・ビット」。恋人に寄り添う気持ちを伝えながら、不安を隠せない揺れる心情を描いてみせている。

 わずか7曲だが、これまでになかったノラに出会える曲ばかりだ。年輪を重ねて表現力を増し、より個性的なノラの歌声に聞き惚れる。これからのノラの音楽展開、聴き逃せない小品だ。

 そして、歌詞の日本語訳は芥川賞受賞作家の川上未映子が手掛けている。

(音楽評論家・小倉エージ)

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