漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「フルーツ宅配便」(テレビ東京系 金曜24:12~)をウォッチした。
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「釣りバカ日誌~新入社員浜崎伝助~」(テレビ東京系)で“二代目ハマちゃん”を務める濱田岳が、デリヘルの雇われ店長に。
詐欺で借金を背負わされたOL。子供の学費を稼ぐシングルマザー。整形費用を貯めたい女。デリヘル嬢には、ゆず、みかん、イチゴ、レモンなど甘酸っぱいフルーツの名前が付いているけれど、その人生はだいたい苦くてしょっぱい。
フルーツを配達するように、女たちをホテルに送り届ける咲田(濱田)の日常が、面白おかしくやるせなく、淡々と描かれていく。
演出は白石和彌(「凶悪」「孤狼の血」)や、沖田修一(「南極料理人」「モリのいる場所」)といった話題の映画監督勢。
そのせいか、なんなのか配役がめっちゃNHKドラマとかぶる。デリヘル嬢に「直引き」(店を通さない性交渉)を持ちかける客は、大河ドラマ「いだてん」の可児さん(古舘寛治)じゃないですか。何しとん。
咲田の同級生だったデリヘル嬢・えみ(仲里依紗)に、かつて援交をさせていた義父は、朝ドラ「ひよっこ」の工場ライン長・松下(奥田洋平)。いつも「ご安全に!」て叫んでたのに、とんだ危険人物だよ。