放送作家・鈴木おさむ氏の『週刊朝日』連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は「『ゴロウ・デラックス」』」について。
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TBSのテレビ番組「ゴロウ・デラックス」が3月いっぱいで終了する。2011年3月11日の東日本大震災から1カ月ちょっとの4月14日深夜にこの番組はスタートした。あの時に始まったことも番組作りに影響した気がする。僕は番組が開始した当初からチーフの構成として参加させてもらっているが、毎回一つの課題図書を決めて、その著者・作者をお呼びし、課題図書について、作家本人について、話していく番組作りは変わってない。
僕は放送作家として番組をいくつか担当させてもらっているが、番組の会議において、ゲスト案を出すという仕事がある。自分がやっていた「SMAP×SMAP」という番組は、番組に誰を呼ぼうかという時に、もちろんその時の旬の芸能人の名前も出すのだが、それ以外に「マドンナ、来年アルバム出すよね」とか「マイケル・ジャクソン、急きょ日本に来ることになったよね」とか「スピルバーグ、新作映画のプロモーションで出ないかな?」と、他の番組ではなかなか通用しないことを発言し、それを実行に移していった。他の番組の会議で発言する時とは、ちょっと脳みその使う部分が違う感じがした。「ゴロウ・デラックス」も、それに近いところがある。その時売れている本の作家さんを呼ぶこともあったが、あまりテレビに出てるのを見たことがない作家さんを呼びたいという気持ちが僕やスタッフの中で強くあった。8年の間に、その夢がいくつかかなった。番組の最終回となる回には、スタッフがずっと出てほしいと強く思っていたある作家さんが出てくれることになった。それを聞いて胸が熱くなった。8年間、稲垣吾郎さんとスタッフが本と、作家さんと真摯に向き合ってきたことへの答えだと思っている。