■術中に1~2割は全摘に切り替わる
また問題となるのが、再発のリスクだ。標準的な広汎子宮全摘出術と比較した治療効果は、明らかになっていないが、前述の条件下であれば再発率は変わらないとする報告が多い。
広汎性子宮頸部摘出術を計画していても、手術中の病理検査で切除断端にがんが残っていたり、リンパ節転移が見つかったりした場合は、全摘術に変更する。その割合は約10~20%だ。
「治療効果が証明されていないことや手術中に全摘に変更する可能性もあることなどを理解したうえで、治療を受けることが大切です」(青木医師)
週刊朝日ムック「手術数でわかるいい病院2019」では、広汎性子宮頸部摘出術を受けられる病院を一覧にし、手術数とともに掲載しているので、参考にしてほしい。
◯慶応義塾大学病院産婦人科教授
青木大輔医師
(文/中寺暁子)
※週刊朝日ムック「手術数でわかるいい病院2019」から