※写真は本文と直接関係ありません (c)朝日新聞社
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大学入試センター試験平均点等一覧(中間集計)  (週刊朝日 2019年2月8日号より)
大学入試センター試験平均点等一覧(中間集計)  (週刊朝日 2019年2月8日号より)

 1月19、20日に終了した「大学入試センター試験」。2次試験に向けた専門家のアドバイスなどをお届けする。

【大学入試センター試験平均点等一覧はこちら】

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 私大は16年から入学定員管理の厳格化が始まり、人気大学では合格者数を絞り込んだ。特に私大文系が難化し、浪人も増えた。この難化傾向は今年も続くのだろうか。駿台教育研究所進学情報事業部長の石原賢一さんはこう予測する。

「19年に学部を新設するために、18年の合格者数をかなり絞り込んだ立命館大、青山学院大、中央大、京都産業大、18年の定員充足率が90%台の法政大、明治大立教大、関西学院大などは、合否判定が緩やかになりそうです」

 一方、河合塾の神本さんは「今年から定員充足率が90%以上100%以下の場合には私学助成金が増額になるため、さらに合否判定が厳しくなる大学が出るかもしれません」と注意を促す。

 収容定員8千人以上の大規模大学の場合、私学助成金(私立大学等経常費補助金)が不交付となる入学定員充足率(入学定員に対する入学者数の割合)は、18年以降1.1倍以上。昨年と同じ厳しい基準が継続する。浪人を回避したい場合には、これから出願可能な志望校、実力相応校のほかに、安全校の受験も大切だ。

 では、どのような勉強法で志望校合格を勝ち取るか。精神科医で緑鐵受験指導ゼミナール監修の和田秀樹さんは、どの科目で何点取るといった戦略を立てることを勧める。

「過去問の合格最低点、合格平均点などを見て、合格最低点をクリアすることに主眼を置いた勉強をしましょう。科目ごとの目標点を決めると、何をやるべきかが見えてきます」

 過去問への取り組みについて、4人の子どもを東大理III合格に導いた佐藤亮子さんはこうアドバイスする。

「大学の過去問をコピーして解くといいです。20年分ぐらい解き、合格者平均点を目指したいですね」

 佐藤さんは、時間配分や問題を解く順番などを考えて、志望大学の出題形式、出題傾向に慣れることが重要だという。

「時間内に解くことを目指し、慣れてきたら制限時間より少し短い時間で解けるようにしましょう。本番と同じ順番で解く必要はありません。朝起きて最初に解くのは、得意科目がお勧めです。気持ちよく、楽しく、その日の勉強を始められます」

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