「いま、火砕流が起きたらとても逃げ切れません。到達までに冷やされても温度が100度以上あり、速さは新幹線並みです。3200年前の噴火で山(最高峰の神山)の半分が吹っ飛んで現在の高さになり、仙石原と芦ノ湖ができました。富士山も箱根も実は非常に危ないのです。一方、北海道に目を向ければ、樽前山の頂上に溶岩ドームが生成されています。これが崩れると火砕流が起きます。他にも昨年の一時期、火山性地震を増加させた雌阿寒岳も気になります。次にどの火山が噴火するかは予測困難なのです」(島村氏)

 そんな火山国であり、地震国である日本には、原子力発電所が建設中含めて37基ある。2019年も危機と隣り合わせなのだ。(本誌・亀井洋志)

週刊朝日  2019年1月25日号

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