しかし、不正な活動が完全に防がれたわけではない。コロンビア大学タウ・センター・フォー・デジタルジャーナリズムの研究者、ジョナサン・オルブライト氏は中間選挙の直近3カ月間のフェイスブックのデータを分析。選挙期間中に削除されたページやアカウントのなかに5年間にわたって活発に運営されていたものが含まれていたり、凍結されたアカウントが発信する情報が別のアカウントを介して以前と同等の規模で拡散していたりしたことが確認されたという。

 これについてオルブライト氏は、フェイスブックの定めたルールが十分に機能しておらず、その運用も一貫していないと指摘する。ツイッターも民主党下院選挙対策委員会から指摘されるまで不審なボットの活動に気がつかなかった。

 大きな選挙時の世論工作勢力と、プラットフォーム事業者のいたちごっこはまだまだ続きそうな気配だ。

※週刊朝日 2018年11月23日号

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