そんな日韓の違いを浮き彫りにする事件も起きた。BTSの歌詞を秋元康氏が書き下ろすことに、ファンからの激しい抗議運動が起き、ついに白紙となったのだ。女の子は「頭からっぽでいい」とか「セーラー服を脱がさないで」などという歌詞を書いてきた秋元氏の歌を、BTSが歌うのは耐えがたい、というファンの絶対意思が通ったのだ。BTSのメンバーは、マリーモンドという韓国ブランドを身につけていることがある。それは声をあげ闘った「慰安婦」の女性たちを支援したいという思いで若者が立ち上げたブランドだ。利益の一部は性暴力被害者や「慰安婦」女性への支援に使われる。日本でその話をすると「反日か!」と騒ぐ人がいるのだけど、性暴力に僕らは反対、という当たり前の感性なのだと思う。

 ちなみに、冒頭の彼女は日本にあって韓国にないものは「女子力」以外にもあると教えてくれた。大学のミスコンだ。そもそも知を深めるべき大学でミスコンが行われることに驚くそうだ。

 男女格差を測るジェンダーギャップ指数で、韓国と日本は底辺を争い続けてきた。それでも、こういう話を聞くと、近いうちに大きく差がひらいていくのだろうなと確信する。既に十分、意識の差はついている。

週刊朝日  2018年10月12日号

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