政界では総裁選、沖縄県知事選(9月30日投開票)、組閣という重大案件が続いたが、その流れの中で常に“キーパーソン”となったのが、 自民党の小泉進次郎氏(37)だ。今回は閣僚入りしなかったが、「45歳までに首相になるつもりで戦う」と身内に秘めたる思いを打ち明けたという。進次郎氏を徹底研究した。
6月の新潟県知事選では自民党からの応援要請を拒否したにもかかわらず、沖縄県知事選では3回も現地入りした進次郎氏。
ただ、現地では辺野古移転問題には一切、触れなかったことから、「立ち回りがずる賢くなった」「無責任」という批判も出始めた。
「私が1回目に応援に来た日が安室奈美恵の引退の日になりました。そして台風の終わりが選挙の終わりに重なるという異例の選挙戦」と自民、公明などが推薦する佐喜真淳候補の応援演説をぶち、地元の「ソーキそば」を食べた話はするものの、とうとう最後まで辺野古の「へ」の字も触れなかった。
「進次郎氏とともに、沖縄に応援に入った菅義偉官房長官は基地移転の代わりに、驚くべき争点を持ち出した。それは携帯料金の4割削減で、佐喜真氏が公約に挙げたのです。だが、県知事に職務権限がない案件。露骨に金で釣ろうとした」(自民党員)と失笑を買った。
『小泉純一郎・進次郎秘録』の著書がある作家の大下英治氏は進次郎氏をこう語る。
「これは自民党の方針。進次郎氏が語るとかえっておかしい。相手と同じ土俵に上がらない戦略です。彼はこれまで党内野党的な切れ味のいいことを言って共感を得ていましたが、今後は安倍政権の中にどんどん入っていき、中枢に限りなく近づいていきます。二階俊博幹事長の下で筆頭副幹事長としていろいろ勉強をしたわけだから、これからかっこよさだけではなくて、凄みのある政治家になってほしい」
大下氏は最近、進次郎氏に関する興味深い情報を得たという。
「身内だけの席で『45歳までには首相になるつもりで戦います』と進次郎氏は語ったそうです。3年後は40歳、総裁選には出ますよ。1回目はダメでも、2回目では勝てるかもしれない。安倍政権は今後、陰っていくだろうから、進次郎氏の存在感は増していくでしょう」(大下氏)