「エスポワールビューティスクール」(東京都新宿区)の校長で、2千人以上に美容教育をしてきたという佐竹真実さんは、ほうれい線対策として実践していることがある。それが下記の10のポイントだ。
(1)筆を使ったリンパ流し(絵の具の筆などで顔の外側に向かってなでるだけ。最後は首からリンパ節へと流す)
(2)ほうれい線のツボ刺激
(3)話すときも笑うときも口を大きくあける
(4)シートパックでしっかり保湿(シートパックとは化粧水マスクのこと。化粧水を染み込ませて肌にのせ、乾くまでおく)
(5)炭酸パックをする
(6)ターバンを使って顔を持ち上げる
(7)セラミドやヒアルロン酸入りの化粧水を使う
(8)化粧水の後は肌にふたをするために、オイルを塗る
(9)頭皮マッサージ
(10)姿勢を正す
具体的な方法を聞いてみた。
「(1)は、やさしく埃(ほこり)を取るイメージ。筆でさっと表面汚れを取る。筆がなければ手でも大丈夫。その場合は力を入れすぎないように」
(2)は白壁院長の助言と同じとみていいだろう。(3)は大胆に。たとえば、「きょうは」「おてんきが」「いいですね」と言葉を短く切って無音で口を大きく動かすだけでもいいという。
(4)のシートパックに使うのは、化粧水が染み込んだ市販のシートマスクでなくてもOK。ふつうのシートに手持ちの化粧水を染み込ませたほうが安上がりだ。佐竹さんは、自宅でドライヤーをかける際、いつもシートパックで乾燥を防いでいる。
(5)は、血行促進を期待する炭酸パック。むくみを抑える効果もあるとか。(6)はヘアバンドを顔の輪郭を囲むように縦に巻く。
(7)(8)はコツがある。ほうれい線の周辺には、最初にさらっとした化粧水を塗り、その上から、とろみのある化粧水をつける。最後に顔全体に「ふたをする」ようにオイルを塗る。
頭皮と顔はつながっているので、(9)は顔のたるみを予防するという。
(10)の姿勢について、佐竹さんはこう話す。
「頬づえをつくなどの生活習慣が、ほうれい線を際立たせます。下を向く時間も意識して短くしましょう」
佐竹さんは改めてこう強調する。
「とにかく保湿が何より大事です。潤っている肌は光の反射で、ほうれい線も見えづらくなります」
うん。試すべき方策がわかっただけでも、なんだか前向きになれる。ただ、効果には個人差もある。15年超にわたって私の顔に君臨してきたほうれい線がすーっと消えてくれるかどうか、ちょっと自信がない。(本誌・大崎百紀)
※週刊朝日 2018年9月28日号より抜粋