「すごく簡単です。30秒でほうれい線を消すマッサージ。これを続けていたら若返りました」
自宅にいながら、わずか30秒の動作でエステと同様の効果が期待できるという。そんな魔法があるの!?
やり方は下記(1)~(3)のとおり。鏡を見ながら、皮膚の奥の筋肉をほぐし、揺らすイメージ……これだけ。
(1)利き手と反対の手の人さし指をほうれい線の下に軽く当て、線をのばしておく
(2)利き手の人さし指を少し立て、指の腹でほうれい線に沿って下から上に、らせんを描くように押す
(3)人さし指の側面を鼻の横に当て、上下左右に8回ほど揺らす
人さし指の腹を使い、ほうれい線に沿ってらせんを描きながら、下から上に押す
「正しく丁寧に3分くらい続ければ、効果が見えてきます」(出口さん)
もちろん、記者も試してみた。(2)では爪の先が当たると痛いので、爪は短めにしたほうがいい。指先に筋肉を感じながら、しっかり刺激を与えてみる。(3)は鼻の横の筋肉をほぐすイメージ。待合室でも、電話中でも、いつでもどこでもできる。
「私はお手洗いで化粧直しをするついでにやっています。ふだん顔のケアに無頓着な男性がやると、びっくりするぐらい変わるんですよ。『もう私はダメかしら』と諦めかけている中高年の方もいますが、いくつになっても、やり始めれば効果があります」(同)
うーむ。とりあえず続けてみよう。信じる者は救われる、と信じたい。
ただ、何ごともやりすぎは禁物だ。エステティシャン時代にたくさんの顔をケアしてきた出口さんだが、ある日、目の下にしわができた女性が来たという。
「聞けば、当時話題になっていたマッサージを、DVDを見ながらずっとやっていたそうです。適度にやれば問題なかったかもしれませんが、一生懸命やりすぎたのでしょう」(同)
やりすぎればしわを深くさせるだけでなく、顔全体がたるんで、かえってほうれい線が目立ってしまう。女子に人気の「顔ヨガ」も、ほどほどにしたほうがいいだろう。一時ブームとなった美顔ローラーも、テレビを見ながらずっと使い続けるのは避けたい。
美人ヨガ連盟の幸村拓哉さんは、こう指摘する。
「顔ヨガのしすぎがエラ張り顔を作り、たるませることも考えられます。顔の筋肉は使いすぎないほうがいいんです」
物を食べるときの咀嚼(そしゃく)の際に使う「咬筋(こうきん)」の鍛えすぎも、あまりよくないようだ。こっそり明かすと、記者は白壁院長にこう言われた。
「咬筋がすごく発達し、顔が四角くなってきています。若いころに何か運動をしていましたか」
そういえば、かつてチアリーディングをしていた。あれはかなりの力で歯を食いしばる。歯ぎしりの癖もある。咬筋の鍛えすぎで四角顔になる例はアスリートに少なくないという。
幸村さんによれば、鍛えていいのは、口の周囲にある口輪(こうりん)筋。口の中に手を入れて、ほうれい線に沿ってほぐすといいそうだ。
エステティックの専門家にも尋ねてみた。