「土砂で押しつぶされたり、川の氾濫で押し流されたり、ハウスが倒壊したり水が入ったところがある」

 西日本豪雨で大きな被害を受けた広島県は牡蠣で有名だが、牡蠣のほうに大きな被害は出ていないようだ。地元自治体担当者は「牡蠣は沖のいかだで育てる」と述べ、「それほどの被害はなかった」と話している。

 農水省が19日現在でまとめた被害状況によると、農作物や農地・施設など農林水産関係の被害総額は約650億円。大阪市中央卸売市場では一部品目で入荷量が減少し、価格が上昇しているとする一方で、桃、ぶどうの入荷量はおおむね平年並みで、大きな価格の変化はみられないとしている。

 大阪市中央卸売市場の卸売業者は「大雨というより、その後の猛暑できゅうりやホウレンソウなどの価格が上昇している」と話す。「被害を受けた地域からの入荷量は減っているが、被害を受けていない地域からは入荷している」という。

 別の卸売業者も野菜について「大雨で極端に入荷が減っているというのではない」と話し、「菜っ葉類の価格が上がっているのは、全国的な大雨の後の高温によるところが大きい」と指摘している。(本誌 浅井秀樹)

※週刊朝日オンライン限定記事

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