政治ジャーナリストの角谷浩一氏がこう話す。

「わざわざ官邸から議員会館の菅事務所まで場所を移しているのだから、よほどの重要会議だったのでしょう。太田氏も会議に参加していたことを白状しましたが、担当責任者として疑惑のプロセスを全部知っていながらとぼけた答弁をしていた。中村総務課長にしても、決裁文書を読まずにハンコを押したなどと公然と言う。もはや、この国の民主主義の根幹が揺らいでいるというほかありません」
一方、財務省の福田淳一事務次官が女性記者にセクハラ発言したと週刊新潮が報じた問題で財務省は16日、調査結果を発表。

 福田氏は事実関係を否定し、辞任しない意向で「週刊誌報道は事実と異なるものであり、名誉毀損にあたる」として、新潮社を提訴する準備を進めていることも表明。一方、週刊新潮編集部は、「週刊新潮の見解は、19日発売の次号に掲載する」と各メディアに発表。自民党では福田氏の更迭による早期の事態収拾を求める声が高まっていただけに、問題の泥沼化が懸念されている。

「問題が泥沼化し、森友疑惑で決裁文書の改ざんが報じられたときのようにボロボロと後で事実が出てくれば、最悪だ」(自民党関係者)

 などと財務省の対応を不安視する声も出ている。(本誌取材班)

※週刊朝日2018年4月27日号より加筆

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