旦那さんもそう。海外にいっては意味がない金をばら撒いてくる(中国包囲網どうなった? 北方領土返還どうなった?)。この夫婦はそっくりだ。

 その一方で、守るべき弱者には冷たい。生活保護費は年間160億円削減だって。ユニセフからもこの国の子どもの貧困を心配されているのにさ。

 財務省によって改竄された決裁文書、森友学園が購入しようとしていた国有地について昭恵さんが「いい土地ですから、前に進めてください」と発言したとする記載が消されていた。

 詐欺を働く人物(by安倍総理)の発言だから関係ない? 安倍総理も応援団もそうしたいみたいだけど、それはちょっと無理があるだろ。

 籠池さんの素性をなぜ官僚が調べなかったのか。てか、いっときは籠池さんは安倍応援団だったのだ。そして、昭恵さんは森友学園の名誉校長を引き受けた。

 昭恵さんは、森友学園が運営する塚本幼稚園に何度も講演にいった。その幼稚園は、教育勅語を教育に取り入れている学校だった。教育勅語押しの人は良いとこどりで、都合の悪いところは黙っているけど、あれって、天皇陛下のために死ねという教育でしょうが。

 安倍政権になってから、陛下をいじめ、その力を削いでいった。だとすれば、我々はなんのために死ねといわれようとしているのか? 権力の私物化が行われている今、国=あの方々なんじゃねーの。

 森友問題、そこが露(あらわ)になってほしい。明治時代を美化する安倍総理。教育勅語を素晴らしいというそのお仲間たち。彼らは国民を、本音ではどうしたいのか?

週刊朝日 2018年4月13日号

著者プロフィールを見る
室井佑月

室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

室井佑月の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
2024年の「土用の丑の日」は7月と8月の2回!Amazonでおいしい鰻(うなぎ)をお取り寄せ♪