都市部の東大・京大の合格者数が多くなるのは、自然なこと。そこで、昨年の合格実績を各都道府県の卒業生千人比でみると、1位は約22人の奈良だった(グラフ)。奈良のトップ校、私立東大寺学園は昨年、京大に66人、東大に26人合格。奈良市内にある東大寺学園は、近鉄電車などで京都や大阪からも優秀な生徒が通う進学校だ。
卒業生千人比でみると、東大・京大の合格者は石川約7人、富山約6人と北陸が上位に顔を出す。石川の進学校、県立金沢泉丘は昨年、京大に24人、東大に15人合格した。教育熱心な地で知られる北陸の高校生の実力が浮かび上がる。
一方で、卒業生千人あたりの合格者の最少は沖縄。島根、福島、岩手、秋田、青森と続き、東北の少なさが目立つ。こうした地域は地元志向が強く、学力の高い生徒は各地の国公立大医学部をめざす傾向が強い。
週刊朝日は3月23日増大号(3月13日発売)で、発表直後の今年の東大・京大の合格者について、出身高校別の人数をお伝えする。北海道、名古屋、大阪、九州など主要国公立大の前期日程の合格者数も速報する。(本誌・中川透)