林:コワそうなおばさんが言うとね(笑)。

野田:このあいだも、文部科学省に男女共同参画の「課」があったんですけど、それを「室」に格下げするという話が勝手に進んでいたので、それはどうかなと思って、女性活躍担当大臣として文科省に申し入れたんですよ。そしたら私がコワいので検討し直してくれて、「課」のまま残してくれることになったんです。ちょっとは役に立ってるんですよ。

林:少子化担当大臣が別にいるわけですよね。男女共同参画と少子化はこれだけつながっているんだから、男女共同参画と少子化対策は大臣を一人にすべきだと思うんですけど。

野田:私、実は最初「女性活躍担当大臣だけを担当したい」と言ったら、「それは不便で困る」と言われて。それで今、女性活躍と男女共同参画の二つを担当しているんですけど、確かに少子化もセットなんですよ。私も分けすぎだと思う。土台に「女性の生き方」というのがあって、その上に少子化対策がのっかっていると思うんです。真理子先生の言うとおり。

林:本市の女性議員が赤ちゃんを議場に連れてきたじゃないですか。テレビのキャスターは「こういうことがもっと進めばいいですね」と言うんだけど、だったらもっと応援してやればいいのに、と思うんです。でも、実際はほとんど議論にならないですよね。

野田:彼女の行動には、いいところとよくないところがあると思うんです。女が働くときにこの国は必ず子育てとセットにさせられちゃうから、そのことを知っていただくにはいい機会だったということと、そうだけれども、議場には議員以外入ってはいけないというルールがある。それを強行突破すると「やっぱり女は」と言われちゃうから、ここは念入りにステップを踏んでやればよかったのにな、と思います。

林:みんな「アグネス・チャンに似てますね」と言うんだけど、なんで当時みたいに盛り上がらないんだろう。寛容さが足りない気がする。

野田:「アグネス論争」のときは感情的に賛否があったでしょう。今回は議場に赤ちゃんを連れてくることの賛否もさることながら、議場の横に託児施設を置くべきだ、ということが論点ですよね。今、地方は議員のなり手が少ないんですよ。女性に議員になってもらうには、そういう付帯設備がないといけない。私も進めていきたいと思います。

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