香取:やっていて自分たちも面白かったです。直前に決まった方もたくさんいて。
橋田:あなたたちはいつ眠っていたの?
香取:ぼくは全部でだいたい4時間ほどしか寝てないと思います。
橋田:交代に寝たの。
香取:いえ、結構移動が多くて。移動の車の中で寝てくださいと言われていました。でも、吾郎ちゃんは移動の車で眠れない人でほとんど寝ていなかったと思います。必死でした。
橋田:でも、大きなアドバルーンになったと思う。これからは絵も描いてほしいし、あなたが書いたものを読みたい。書くことは面白いし、あなたには書く才能もあると思う。
香取:最近SNSのツイッターを始めて、書いていると面白いなと思うことはあります。何も考えずにバーッと書いています。
橋田:あなたが書いて本を出したらすごく売れますよ。週刊朝日も狙っていますよ。(同席したデスクが「書いていただけるのなら週刊朝日で連載を」)
香取:思ったこともなかった。
橋田:転機がくるといろんなところから思ってもいない話が来ます。
香取:自分の文章の連載なんて人生で考えてみたこともなかった。そう言ってくださると、まだまだやっていないこともあるんだなと思いますね。
橋田:あなただから初めてのことが依頼される。ロートルになると声もかけられない。香取さんが本当に自分らしく生きていくのを見たい。
香取:橋田先生の言葉に背中を押され、もう後戻りはできません。ぼくは後ろを振り返るのは好きではないので、前を向いて突っ走る覚悟を改めてしました。
(構成/山本朋史、本誌・工藤早春)
※週刊朝日 2018年1月19日号より抜粋