レーシックに続く第3世代のレーザー近視矯正手術として、2010年ごろに始まったリレックススマイル(以下、スマイル)。ドライアイの合併症が少ないなど、レーシックより優れていると、注目されている。
東京都内の病院に勤務する看護師アヤカさん(仮名・26歳)は、5年ほど前、大学生のときにスマイルによる視力矯正手術を受けた。
術前の裸眼視力は0.1。コンタクトレンズやメガネを使えば1.2ぐらいまでにはなったが、夕方になるとドライアイが強まった。またソフトコンタクトだったため、ケアにわずらわしさも感じていた。そんな矢先、知人がレーシックを受けて快適に過ごしていたことから、視力矯正手術に興味を持つようになった。
「卒業して看護師になれば夜勤や不規則な生活が始まる。今やれば、将来的にもプラスになると思いました」(アヤカさん)
アヤカさんがスマイルを選んだのは、眼科に勤める親族に勧められたため。治療を受ける眼科でも説明を受けて安心したという。
治療に要した時間は半日ほど。
「麻酔のときにチクッとしましたが、それ以外は何も感じませんでした。しばらくはぼんやりした見え方でしたが、自宅に帰るころにははっきり見えるようになりました」(同)
矯正後の視力は2.0。遠くにいる患者さんの表情がわかり、暗いところでも電子カルテやナースコールがしっかり見えるという。レンズをケアするわずらわしさからも解放された。
「夜勤でも目が疲れにくいですし、選んでよかったと思います」(同)
スマイルもレーシックと同じく、角膜のカーブを変えることで近視を矯正する。レーザーを用いる点も同じ。違うのはやり方だ。
レーシックは角膜の表面を円形に切ってめくり、近視の原因になっているカーブをエキシマレーザーで切除した後、めくった部分を元に戻す。スマイルは角膜を切らずにフェムトセカンドレーザーで角膜の内側を薄くカットし、それを2、3ミリの切開創から引き抜く。