能年玲奈改め“のん”が初CD 歌は「あまちゃん」でなくプロ?
能年玲奈改め“のん”が初CD 歌は「あまちゃん」でなくプロ?

 のん(24)が11月、CDデビューする。ファーストシングルCD「スーパーヒーローになりたい」には、自ら作詞作曲した曲も収録。赤いエレキギターを持って口を大きく開けて歌う笑顔の写真をブログに掲載し、〈1stシングルのリリースが決まりました~〉と報告した。

 NHKドラマ「あまちゃん」で女優として活躍した能年玲奈から、のんに改めたのが昨年。劇場アニメ「この世界の片隅に」で声優としてもデビューした。最近、力を入れるのが音楽活動。趣味・特技はギターで、小6のときからバンドを組むほど。忌野清志郎の弾き方が好きだという。

 歌唱力はどうなのか。音楽評論家の原田和典さんに歌声を聞いてもらった。

「まろやかで個性的な声。コンビニで流れていたら、『のんさんの声だ』とすぐわかる。テンポの速い曲でも攻撃的でなく、まったり、やわらかな感じに聞こえる。中高年にもすんなり入ってきて、『おやじ殺し』になるかもしれない」

 所属していた芸能事務所から独立し、女優から声優・歌手へと活動の場を広げる、のん。今年3月には「創作あーちすと」として、アートブックも出版した。「じぇじぇじぇ」と驚くほどの多彩さをみせる。芸能評論家の三杉武さんは最近の活動について、「アニメ声優は、芸能事務所とのしがらみが少ない世界です。また、音楽は昔と違い、自主レーベルで活動しやすくなっています」と話す。

 歌手として本格的に走りだす、のん。歌唱力は「あまちゃん」でなく、プロとして認められるか。(本誌・吉崎洋夫)

週刊朝日 2017年11月3日号

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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