混迷を極める選挙戦で、最後に笑うのは誰か。政治評論家の小林吉弥氏と選挙プランナーの松田馨氏が全小選挙区の当落を予測した。
政治評論家の小林氏は、自民党は解散時より44減の244議席と予測する。公明党の32と合わせて過半数は確保するものの、勝利とは言い難い数字だ。希望は73議席と、まずまずの結果。立憲民主も48議席を確保する。小林氏がこう語る。
「新聞各紙の世論調査で『与党で300議席確保』などと書かれたことで、自民陣営に緩みが出る。無党派層の40%がまだ投票先を決めておらず、『魔の2回生』約100人を中心に取りこぼしそう。調査どおりの数字にはならないでしょう。過半数割れするほどではないが、50近く減らせば昔の自民党なら即退陣。安倍政権は一層、不安定化することになります」
一方、選挙プランナーの松田氏は与党の実質的な勝利を予測する。自民は13議席減の275議席。公明の32議席と合わせて自公で300議席超を確保する。対する希望は46議席と伸び悩むという。松田氏が語る。
「安倍首相vs.小池氏という2大政党の対決の構図が崩れたことで対立軸がわかりにくくなったうえ、民進出身者が『踏み絵』を踏んで主義主張を変える姿を見て、有権者の政治家不信も高まった。結果、投票率は伸びず、組織力の強い自公が有利になるでしょう。野党共闘も崩れ、与党対野党が1対1になる選挙区も大きく減ってしまった。政権不支持の票が割れ、野党は伸び悩むことになります」
頼みの綱の小池氏も、都知事としての支持率が都議選時の約60%から30%台後半へと急落。希望は苦しい戦いを強いられそうだ。
「小池氏の人気が頼みの政党ですから、“小池バブル”がはじけてしまったら勝負になりません」
それでは、各選挙区ごとの情勢を見てみよう。
北海道では希望陣営は2区の松木謙公・前民進党幹事長代理など4人のみ。7人が立憲民主から出馬した。地元政治記者が語る。