万一のときに保証してくれる保険に今、多様化の波が押し寄せている。一見するとニッチに見えるが、各人のニーズに合った痒い所に手が届く保険を紹介しよう。
【ねこ探索やネット炎上対応も! 多種多彩なイマドキ保険の例】
◆結婚・子育て・医療
妻となる女性の笑顔を守るのが、「花嫁のお守り保険プラン」(ゼクシィ保険ショップ)。不慮の事態による結婚式の中止や延期費用を補償してくれる。
ママ必須のアイテムが、子供を乗せる電動自転車。だが、1台の重量は30キロ前後と、パンクや事故で動かなくなればお手上げだ。便利なのが、24時間対応で目的地まで運ぶロードサービス付きの個人賠償保険。「自転車!安心パスポート」(ジェイアイズ)の場合、保険料はワンコイン未満の月額390円だ。
「ぜんちのあんしん保険」(ぜんち共済)は、知的障害やダウン症、アスペルガー症候群などの障害者や親族に特化した保険。医療、死亡保障のほか、物を壊したり相手にケガをさせたときの賠償もカバーしてくれる。
「医療保険を考える女性にとって盲点なのが、不妊治療です。病気のイメージは薄いが、いちどでも受診すれば病歴となり、医療保険には入りにくくなる」
FPの畠中雅子さんは、不妊治療中の女性から「保険に入りたい」と、よく相談を受けるという。
「お助けマン的存在が、『子宝エール』(アイアル少額短期保険)です。不妊治療中でも加入できる医療保険として人気です」
◆高齢化社会
厚生労働省の試算では認知症の高齢者は、25年に700万人に達するという。高齢者の5人に1人の割合だ。
認知症に着目した保険が増えている。昨年3月、最高裁は、線路に立ち入り、列車事故で死亡した認知症の男性の遺族に賠償責任はないとの判決を出した。しかし、鉄道会社が遺族へ損害賠償を求めた事実は、世間にショックを与えた。
「朝日生命と太陽生命が発売した認知症保険は、とても話題になりました」(畠中さん)