夫:翌日、二人とも二日酔いで、タバコ臭いまま子どもを迎えに行きました。
妻:あんな経験すると、子どもに助けられてるなぁって思いますね。子どもがいなかったらどうなっていたことか……。お互いダラダラ飲みまくって皮膚の色が変わってたかも(笑)。
夫:お互いお酒も食べることも好きだから。付き合い始めたころの伊藤は、人生で一番痩せてたらしくて、周りの友人たちに「詐欺だよね」って言われますよ。
妻:吉田さんをゲットしたくてホルモン出たのか、痩せちゃったんだよね。
夫:子ども産んで太るって、生き物だよなぁ。「クロワッサン」のダイエット特集にも出て体張ったけど、全然ダメだもんね。
妻:レオタード姿でね。これ以上、売るものない。
夫:痩せなくて記事にならないから、もうお呼びがかかりません。
――夫は細かく、妻は雑台所は永遠の戦場
夫:結婚生活のなかで細かい不満を言えばきりがないです。たとえば水切りカゴに入れるお皿の置き方。僕は乾燥するように気を使うんですが、伊藤は底に水をためたままガンガン重ねる。
妻:食洗機は場所とるしイヤだからって、結局、自分たちでお茶碗洗ってるんですけど、私がすごい雑で。
夫:「なんで洗った鍋に米粒がついてるんだ?」とか。今、静かに戦っているのが、台所で使っている手ぬぐいの干し方。僕は乾燥命だから全部広げて乾かすんですけど、この人は半分に折るんですよ。
妻:やっぱりあれは戦いなのかぁ。
夫:もう口で言うのはやめたから、永遠の戦いだね。
妻:でも産後数カ月の一番しんどかったときに、仕事を休んで家事も料理も全部やってくれて、吉田さんは夫として一生分の貯金をためたんです。あれで私の寿命が少し延びたと思うから生意気な口はきけません。吉田さんのなかには、おばちゃんがいるよね。昨年冬の韓国旅行から吉田さんは鍋料理にハマって、この半年ぐらい私ほとんど料理してないんです。
夫:伊藤も母親としての意地があるだろうから、「私も半分はつくりたい」と言い出すかと思ったら、まったくなかったね。
妻:潔くお願いしました。